福島競馬場
2011年3月11日に発生した東日本大震災により、
当時福島競馬場付近でも震度5強の揺れが観測され、
競馬場は5、6階の高層フロアで天井崩落、廊下壁崩壊などの大きなダメージを受けた。
しかしその後、緊急避難所に指定されている福島競馬場は安全点検を経た上で、
被災者に居室を提供するなどし、最大で550人の被災者を受け入れたという。
競馬場本来の業務としては、4月23日から平日の払い戻しを再開。
また、6月25日からは場外発売も再開した。
8月中旬には放射能対策として剥ぎ取った芝コースの張り替えも作業終了。
元々、剥ぎ取る前の測定値は大体2マイクロシーベルト前後で、
「野外活動を1時間以内に抑える必要がある」目安として国が示した数値、3・3マイクロシーベルト
を下回っていたが、「お客様により安心して競馬を楽しんでいただく」ために
剥ぎ取りと張り替えを実施したという。
コース以外でも、内馬場の発券所付近にあった芝などはすべて取り除かれ、
その他ベンチなど、場内施設も除染。
9月に入ってからはいよいよ本格的なスタンドの復旧工事も始まった。
このままスムーズに行けば、2012年の4月か5月、遅くとも夏の開催までには
再開の態勢は整う予定であるとのことだ。
今後については、1RAからの公式な番組発表などを慎重に待ちたい。
なお、前述した復旧工事は、当然ながら復旧を行なうためのもので、
中京のような馬場を改造を目的としたものではない。
福島競馬場の芝コースには、元々JRAが独自に開発した「エクイターフ」という
耐用性の高い品種が採用され、全面的に張られていた。
今回新たに張り替えられた芝もやはりそれと同じエクイターフとのこと。
そのため、この張り替えによって再開後の馬場傾向が変わったりするような自体は、
今のところ考えづらい。
その点についてもひとまずは安心してよさそうだ。
まずは「元通り」こそが、誰しも臨むべき姿だろう。